2022年、新年を迎えるに当たり一言ご挨拶を申し上げます。

 

2021年、(1)国際環境会議COP26に代表される、カーボンニュートラル社会実現へ向けた高まりは、各国のグリーン電力政策、自動車のEV化を加速し、当該分野での技術開発競争、ビジネスモデル革新の動きを加速しています。(2)コロナは外出制限など個人のライフスタイル、ワークスタイルに大きな影響を与え、各国政府や自治体行政の対応力の差を浮き彫りにしました。日本のデジタル経済・行政の遅れが目立ち、公共セクターのDXを加速する好機となっています。(3)香港の一国二制度は完全に消滅しました。西のウクライナ、東の台湾で中・ソと米欧の間で緊張が高まっています。中国、習近平政権の強権政治的な姿勢が国際社会の中で軋轢を生んでいる、一方、アフガニスタンでタリバン政権が復活するなど自由と民主主義を国是とする国家・地域は国連でも減り続け、2021年には半数を割り込み、ある意味、負け組化しているのも事実です。

2022年、梅棹忠夫やハンチントンらの文明論からミラノヴッチの資本主義の未来まで体系的に調査研究し、世界史の新ページを準備する時期に来ていると考えています。

 

ノーベル物理学賞は複雑系と環境科学分野でプリンストン大の真鍋淑郎氏、MPGのハッセルマン氏、ローマ・ラ・サピエンツァ大学のパリージ氏に授与されました。化学賞は,不斉有機触媒の発展に貢献したMPG石炭研究所のリスト教授,プリンストン大学のマックミラン教授に授与されました。生理学・医学賞は,温度受容体および触覚受容体を発見した功績に授与されています。 

2021年マックス・プランク研究所(MPG)は2020年に続き、化学と物理学でノーベル賞を受賞しました。受賞を祝福すると同時にその背景にも注目しています。

 

月例会、各種研究会、会合などをZoomで提供、空間的制約を省け、参加者の輪を拡大しています。これはコロナ禍で獲得できた社会共通資本、ICTインフラとリテラシー、とも呼べるものです。地方創生GL研究会・社団法人はシンクタンクからドウタンクへ軸足を移しています。『社会課題を事業で解決する』をコンセプトに最初に沖縄で、そして他地域でワーケーション研修・ツアーを構想、具体的な計画段階にあります。

 

毎年、冬と夏の2回、実務補修の指導員として中小企業診断士の企業現場での実践的人材育成を行っています。その中から数名がABE創研内で切磋琢磨するようになってきています。経営人材、経営支援人材の育成を通じて、一般社団法人を足場に日本の経済と社会に資する活動を推進してまいりたいと考えています。

 

2022年はABE創研の第III期(2020.10-2023.9)を前進させる年にします。

本年もよろしくお願いします。

2022年元旦
ABE(
エイ・ビー・イー)創研 代表

一般社団法人 地方創生グローカル推進機構 代表理事

阿部仁志