2019年、新年を迎えるに当たり一言ご挨拶を申し上げます。
国際政治では 2018年前半に(1)朝鮮半島のデタントが急激に進展。平昌オリンピック(2月)から始まり、三回の南北首脳会談(4/27,5/26,9/18)が実現。金正恩が習近平を電撃訪問(3/26北京)、大連(5/7)でも面談し、史上初の米朝首脳会談(6/12)までこぎ着けました。一方、2018年の後半、(2)米トランプ政権が輸入制限を発動、米中貿易摩擦が激化、更には知財権・技術をめぐり超大国の覇権争いの様相を呈してきました。(3)欧州は英国のEU離脱問題、独仏伊は移民政策の国内対立から混迷を深めています。新たな世界秩序の模索という視点から以上3点を特筆します。
ノーベル生理学・医学賞は「免疫を抑える仕組みの発見およびその仕組みを応用したがん治療法の開発」に対して本庶佑博士(京大)とJ.Allison博士(テキサス大)へ授与されました。日本人の高い研究独創性を示すものと誇りに思います。ノーベル物理学賞は「光ピンセット、と、CPA (Chirped pulse
amplification)」というレーザーの革新的な研究とその応用へ、また、ノーベル化学賞は「酵素の指向性進化法の解明、と、ペプチドと抗体のファージディスプレイの開発」へ授与されています。いずれも健康で快適な長寿人生を実現する技術として注目されています。
2018年は、我が国雇用の7割を占める地域経済・中小企業の支援に力を注ぎました。こちらは中小企業診断士(国家資格)の指導員、公民連携(PPP)大学院客員教授という立場から、人材育成を含めたアプローチをしています。3年ほど前から公務員、自治体職員の受講生が増えたこともあり、今期、PPP大学院では「政策立案のための事業planning」の講義・演習を実施しました。この内容を研究・イノベーション学会(@東大10/28)で講演したところ、参加型イノベーションという視点から注目を集めました。
2019年は昨年に引き続き、地域経済・中小企業の支援に力を注ぎます。もう一つは、イノベーション、技術経営(MOT)、地方創生、公民連携(PPP)のこれまでの活動を総括し、中間まとめの作業を行うことです。この中で、新機軸の発掘、及び次世代への引き継ぎを視野に入れた活動を同時に考えています。
2019年はABE創研が前進する年と位置付けています。
よろしくお願いします。
2019年元旦
ABE(エイ・ビー・イー)創研
代表 阿部仁志