2020年、武漢から世界へ8000万人がコロナに感染、180万人が死亡しました。コロナは三密を避けるライフスタイル、ワークスタイルへの転換と社会全体のDXを大きく加速しています。米国大統領選挙は民主党バイデン候補が最終的に勝利を収めましたが、深刻な米国社会の分断を浮き彫りにしました。習近平政権が香港の国家安全維持法を施行したことで一国二制度は理念と共に完全に消滅、台湾との関係で軍事的にも緊張度を高めていくものと推測します。米中の長期化する覇権争いの下、日本には東アジアを安定させるより高度で主体的な国際政治・統治能力が課題となっています。
2020年マックス・プランク研究所(MPG)は化学と物理学でノーベル賞を受賞しました。化学賞にゲノム編集法の開発でMPG感染生物学研究所Eシャルパンティエ博士ら、物理学賞にブラックホールの研究でMPG宇宙空間物理学研究所Rゲンツェル博士ら、生理学医学賞はC型肝炎ウイルスの発見に授与されました。
MPGは学生から研究員として8年間過ごした母校(研究所)でもあり受賞を祝福します。MPG時代に研究方法論・実践論を鍛え、欧州のアカデミズムの伝統に浴する機会を得たことはこの上ない僥倖でありました。
2020年はコロナ下で大学院のPPPビジネスの講義・演習を鹿児島、奈良、長野、千葉、そして中国・天津市の受講生へ向けてWebで自宅から行いました。70歳定年制ということもあり、来年度清水建設の平林裕治氏へバトンを渡す段取りも完了しています。
地方創生GL研究会の月例会などをZoomで提供、空間的制約を省け、参加者の輪を拡大しています。ABE創研にZoom環境を整備したことで『社会課題を事業で解決する』をコンセプトに事業Planning研修を奈良県広陵町の職員を対象に実施しました。この研修では研修事業という視点から多くのことを体験、学習できました。事業モデルとして応用、発展させていく所存です。
中小企業診断士の成功(独立)モデル研究を2018年から開始、その成果を日本経営診断学会・診断協会共催の研究会で発表(20.7.18@銀座中小企業会館)しました。制度の「建付けと実態の乖離」を分析、解決策を提案しています。偶然にも、菅首相出席の成長戦略会議(20.12.1)で提出された実行計画(案)のドラフトに「診断士制度の在り方」改革が明記されています。政策の動きを注視しています。
毎年、冬と夏の2回、実務補修の指導員として中小企業診断士の企業現場での実践的人材育成を行っています。その中から数名がABE創研内で切磋琢磨するようになってきています。経営人材、経営支援人材の育成を通じて、一般社団法人を足場に日本の経済と社会に資する活動を推進してまいりたいと考えています。
2021年はABE創研の第III期(2020.10-2023.9)最初の年、飛躍の年であります。
本年もよろしくお願いします。
2021年元旦
ABE(エイ・ビー・イー)創研 代表
一般社団法人 地方創生グローカル推進機構 代表理事
阿部仁志